大学院生募集

当研究室では大学院生を募集しています

 当研究室では一緒に基礎研究をしてくれる大学院生を募集しています。研究内容は当研究室が行う齧歯類(ラット)を対象に電気生理学手法やニューロトレーシング法を用いて運動を制御する中枢神経系に及ぼすリハビリテーションの効果などを調べる研究について指導可能です。また、分子生物学的解析は共同研究先との連携によって実施可能です。ヒトを対象とした研究は基本的に行っておりませんが、学内外の共同研究者との連携によって指導可能であることがありますので、相談してください。

Q and A

 よくある質問に対する答えを下に列挙します。

Q1. 臨床経験は必要ですか?

 臨床経験を通じて興味を持った社会的要請の高い問題について研究を行うことの重要性に疑いの余地はありません。こういった問題解決を目指して基礎研究を行う場合、臨床経験は有利に作用するように思います。しかし、基礎研究を行うために臨床経験は必須ではありません。基礎研究のストロングポイントは全く新しい科学的原理を見つけ出し、今はまだ大切と考えられていないものの中に潜む価値を見出す点にあります。これには自由な発想が何よりも大切です。臨床経験は社会が解決を求める問題に対する気付きを与えてくれる一方、「臨床の常識」が時に自由な発想を妨げることがあります。誰もが常識と信じて疑わないことに果敢に挑めるのは、臨床の常識を知らない研究者のことも少なくありません。つまり、基礎研究は臨床経験の有無に依存せず、それぞれの立場を生かした活躍が期待できます。当研究室では医療関係以外の方や臨床経験のない医療者も歓迎します。

Q2. 学部からストレートで大学院に進学するか悩んでいます

 人が何かを学ぶのに年齢や経験は関係ありません。自分の好きな選択をすれば良いと思います。しかし、これでは質問の答えになっていませんので、私見を述べます。私は大学を卒業してからの数年間は新しいことを吸収する能力に溢れ、なおかつ、自分自身を最優先にして何かに没頭できる時期であると考えています(年齢を重ねると仕事上の責任が増したり、結婚、子育てなどのライフイベントが生じやすいことを想像してください)。そのため、大学卒業後の「数年間」は上記の意味において特別な時間でありますから、同じ時間配分であっても「学部卒→研究5年→臨床5年」「学部卒→臨床5年→研究5年」を比較した場合、前者は研究能力、後者は臨床能力が伸びやすいように思います(もちろん個人の努力によってこれを逆転させることもできます)。以上から、あなたが研究能力の向上を第一に目指すのであればストレート進学が良い選択と言えるでしょうし、臨床能力の向上を第一に目指すのであればストレート進学である必要はないかもしれません。

Q3. 社会人を続けながら基礎研究を行うことはできますか?

 臨床業務で得られたデータを利用することができる臨床研究と異なり、当研究室が行う基礎研究は研究室に来て実験を行わない限りデータを得ることはできません。そのため、ベストな選択は仕事はアルバイト程度にとどめて、研究に集中しすることです。しかし、実験デザインを工夫したり、勤務先の勤務調整をしたりすることによって社会人を続けながらでも基礎研究を行うことはできると考えております。